皆さんご存じの通り壁のコンセントって日本だと2穴ですが、アメリカだと3穴が一般的です。が、アメリカでも昔は2穴のコンセントを使っていて未だに壁のコンセントが2穴の家もあるんです。うちも何故か一部屋だけ全部2穴のコンセントです。
で、今日はその2穴のコンセントを3穴に変換する方法を紹介します。ちょっと長くなるので、興味のある方だけどうぞ(笑)
注意僕の知る限り、カリフォルニアでは既存のコンセントを交換するだけならライセンスはいりませんし、施工後の市の確認もいりません(たぶん)。ただし、ホームオーナーのみが行うことができます。また、作業を行う場合は全て自己責任で行ってください。
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2穴と3穴の違いは?
基本
取り換えの方法の前に2穴と3穴の違いをざっと紹介します。
2穴も3穴もメインの2つの穴は電気が行き来し、3穴にある3つ目の穴はアース用です。もうちょっと詳しく言うと、コンセントをよく見るとメインの2つの穴にも短い方と長い方があります。短い方はホットサイドと呼ばれ電気が流れて来るサイドで、長い方はニュートラルと呼ばれ電気が流れて行くサイドです。また、3つ目のアースですが、アメリカではグラウンドと呼ぶほうが一般的で用途は漏電防止です。
互換性
ほとんどの場合、2ピンの家電のプラグを3穴のコンセントに繋いで使用するのは可能です(ちょっと例外はありますが。。)。この辺は旅行ブログかなんかでいっぱい紹介されています。って、ま、日本とアメリカ以外の家電は知りませんが。
で、3ピンのプラグを2穴のコンセントに入れるには形状を変えるアタッチメントなどを使用すれば利用可能です。日本でも海外製のパソコンとかを買うと3ピンのプラグにこの変換アタッチメントがついてきたりしますよね、確か。
なぜ変える必要がある?
2穴のコンセントはアメリカだと古い規格になります。
で、今回僕が古い2穴のコンセントを3穴に変える事になった理由の一つでもあるんですが、下の写真にあるようなパワーストリップ(Power Strip)はアメリカだと2ピンのものが販売されていません。電化製品の個々にアタッチメントを付けるならまだしも、パワーストリップを使うならいっその事コンセントを3穴に変えるのが得策かなと。
え、たこ足ができるやつで2ピンのものあるじゃん!って思っている人、それは単なる延長コードです。延長コード(Extension Cord)は明記されていない限り、使用時以外はコンセントから抜いておくのがアメリカのお決まりです。
コンセント/プラグの呼び方アメリカではコンセントの事をアウトレット(Outlet)と呼びます。またプラグについて、日本では2ピンや2股等の呼び方がありますが、アメリカでは2 Prong Plug(2プロング・プラグ)、3 Prong Plug(3プロング・プラグ)と呼びます。
交換方法
一番良いのはコンセントの裏にグラウンドのケーブルを引っ張ってくることですが、自分で行うにはかなり敷居が高くなります。また、コンセントの裏にあるハウジングがグラウンドの機能をしている場合もありますが、時代を考えるとその場合は既に3プロングのアウトレットに変わっていると思います。
そこで今回はGFCIというタイプのコンセントを使う方法を紹介します。
ちなみに、bootlegという方法でニュートラルをグラウンドとして使用する方法もありますが、これはイリーガルな接続方法です。
GFCIを使う
グラウンドが来ていない代わりにGFCI (Ground Fault Circuit Interrupter)と呼ばれる遮断機付きのコンセントを使用します。
これは、グラウンドのワイヤーで漏電を防止できない代わりに、コンセント自体にその機能が付いているものです。そうです、良くシャワールームとかトイレで見るやつです。こならグラウンドの線をつなぐ必要がなく、簡単に施工できます。
僕も色々調べた結果、これが簡単にできる正攻法の交換方法のようです。
で、やってみる
それではGFCIのコンセントを取り付けていきます。作業する時はブレーカーをちゃんと落としてください!
必要なもの
必要なものは下記のとおりです。
- テスター
- GFCIコンセント
- ケーブルストリッパー
- スクリュードライバー
- 絶縁テープ
- ペンチ
僕の使ったコンセントはLevitonという北米のスタンダードなメーカーのスリムタイプのGFCIを使いました。また、Tamper Resistantというコンセントを使っていない時は穴がふさがってるタイプのものです。で、セットで買うとフェイスプレートはついてきません。
テスターはコンセント専用のもありますが、写真のような普通のやつのほうが汎用性が高くて良いと思います。
グラウンドテスト
まず最初の作業はグラウンドのテストです。というのも、ここでハウジングがグラウンドとして機能するならGFCIのコンセントを買わずに普通の3穴のコンセントを取り付けできます。そちらの方がコストも安く、良いと思います。
ま、もちろんGFCIのコンセントにグラウンドをつける事も可能なので(むしろグラウンドがなくても何とかなるコンセントという認識)、グラウンドが来てても使用できます。
ワイヤーを確認
次にコンセントを外して中のワイヤーを確認です。
コンセントの裏のハウジングの中には黒と白の2色のワイヤーが入っています。黒い方は電気が流れてくるワイヤーでホットワイヤーと呼ばれ、白い方はニュートラルと呼ばれます。で、この黒と白の線が1セットです。
もし各2本ずつある場合は1セット(黒・白)は元の電気が来ているライン(Line)と呼ばれるサイドで、もう1セット(黒・白)はそのコンセントを経由して他のコンセントなどに電気を分配する(送る)ロード(Load)と呼ばれるサイドです。
見分け方は簡単で、ホットワイヤー(黒)を2つともテストして電気が来ているほうのセットがラインのセットになり、もう一方が電気を送るロードのセットになります。
接続パターン
GFCIのコンセントはラインとロードの接続サイドがあり、いくつか接続パターンがあります。
とりあえずコンセントの裏にワイヤーが1セット(2本)の場合はGFCIのラインの接続のみを使います。ホットとニュートラルのワイヤーを間違えないように接続しましょう。
もし、ワイヤーが2セット(4本)ある場合は下記のように用途によって分けます。それ以上の数のワイヤーがある場合は自分でやるのはやめた方が良いかもです。
ラインとロードにそれぞれ接続
ラインのワイヤーはGFCIのライン側へ、ロードのワイヤーをGFCIのロード側へつなぎます。もちろんそれぞれホットとニュートラルを間違えないようにしてください。
そのままな気がしますが、この場合は、このGFCIのコンセントの漏電防止機能が作動すると、GFCIのロード側につないだワイヤーの先にあるコンセントも全て停止します。
全部ライン側に接続
ホットワイヤーはラインもロードも2本ともGFCIのライン側にあるホットサイドにつなぎ、ニュートラルも2本ともライン側のニュートラルにつなぎます。
僕はこちらの方法をとりました。
この接続方法をすると、GFCIの漏電防止機能が作動しても電流が停止するのはそのコンセントだけです。なので、ロードのワイヤーへは電気が流れ続け、他のコンセントには影響は出ません。
コンセントに接続する
Levitonのコンセントのように押し付けるプレートがある仕様のものは接続が簡単で、被服をはがしたワイヤーを挟み込んでスクリューで固定するだけです。その場合はJフック(ねじの周りをくるっと巻くように型付ける)をする必要はないです。また、固定するネジの色が金色のほうがホットサイドで、ニュートラル側はシルバーになっています。
ちなみに、グラウンドをつける場合は緑のケーブルかむき出しの銅線になります。これはベアワイヤーやとも呼ばれます。もしケースのハウジングでグラウンドが取れるならグラウンドも使いましょう。
絶縁テープでぐるぐる
最後に、コンセントのハウジングがメタルの場合はその周りをテープでぐるぐる2回ぐらい巻いておきます。巻かない人もいるし、メタルじゃなくてもとりあえず巻く人もいるようですが、僕は巻きました。
施工完了
施工完了後はリセットボタンをカチっと押して、で、最後にコンセントにグラウンドが来ていない事を意味する「No Equipment Ground」のシールを張って完了です。これで3プロングのコンセントが使えます。
後書き
やっぱりアメリカの壁のコンセントは2プロングだとかなり不便ですよね。
って、そもそもうちはもうコンセントがゆるゆるだったのもあって、早く変えないとってずっと思っててようやく施工できた感じです。
長くなりましたが大まかなことはカバーできていると思うので、各所不明な点はYoutubeで検索してみてください(笑)