日本では煽り運転対策で皆さんドライブレコーダー(車載カメラ)は当たり前の如く付けていると思いますが、アメリカではドライブレコーダーはDash Cam(ダッシュ・カム)と呼ばれここ数年で利用者数が増えています。
という事で、これからアメリカでドライブレコーダー、略してドラレコの導入を考えている人のお役に立てればと説明します。
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アメリカのドラレコ事情
アメリカでは長距離トラックのドライバーやUber、Lyftのドライバーがドラレコを使いだしたのをきっかけに、現在では徐々に復旧しつつあります。
ただ、アメリカのドラレコ市場では日本で普及しているユピテルやコムテックと言ったメーカーは無く、韓国メーカーと中国メーカーが主流です。
そして、普及しているモデルはだいたい100~200ドルくらいです。
何でドラレコが必要?
僕は万が一事故を起こしたり巻き込まれた場合に際し、目撃者がいない場合やいたとしても嘘を言われてしまわないようにする為に使っています。
あくまでも個人的な意見で、今までに人種や生い立ちが問題で目の敵にされるような事態には遭遇したことは無いんですが、「言い訳がうまい人が優遇される事実」も存在する事を経験してきてるので、大げさかもですが映像の証拠を残すのは身を守るために必須だと思っています。
ドラレコを選ぶ
さてさて、ドラレコを選ぶためのちょっとした知識です。ただ、自分で見るのが面倒な方はこの項目は飛ばして次の項目のおすすめ機種をご覧ください。
ちなみに僕はGarminの67wに偏光のレンズを付けて使ってます。頂き物なので悪くは言えないんですが、この67wと言う機種はコストパフォーマンスは悪く、後ほど説明しますがバッテリー内蔵モデルなのでカリフォルニアではおすすめではありません。
人気のメーカーは?
アメリカのドラレコのコミュニティーではVIOFO(中国)、BlackVue(韓国)、Thinkware(韓国)の3社が人気です。価格的にもパフォーマンス的にもアメリカのユーザーから支持されているので、日本のメーカーやアメリカのメーカーが割って入るスキがなさそうです。
カメラ数は?
大きく分けて3タイプあります。
まずは一番シンプルな前方のカメラが1つのみのタイプ。僕は現在このタイプを使っています。次にウーバー等の運転手が良く使うのは前方と車内を映すカメラが1台ずつの計2つのタイプです。そして、最後は前方と後方を映すカメラが1台ずつで計2つのタイプです。
僕は今まで前方と後方に1つずつカメラが付いたタイプのもを使っていましたが、今は1つです。数年使ってみての話ですが、結局アメリカでは煽り運転は気にならないし、もしテールゲーティングされても僕はさっと道を譲るので必要なさそうだと思ったからです。
さらには基本的に後ろから突っ込まれたら相手の過失ですから。
画質・解像度とか
現在は2Kや4Kの画質で60FPS(1秒間に60コマの撮影)等で撮影できるモデルもありますが、どんな事故が起きたかのフッテージを証拠として残せるレベルで言えば、1080(1K)の30FPSあれば十分です。
というか、解像度以上に重視してほしいのはレンズの明るさやデジタルノイズ等のカメラとしてのクオリティーです。ポピュラーなモデルであればYoutubeで使用者が撮ったサンプル動画映像を見れると思います。
その他のスペックで見ておく必要があるのは視野角です。180度に近いほど、広角の映像をとることができます。
熱対策
カリフォルニアのように暑い州で熱対策がされているかを見ておくのは重要です。
昔はこの問題が良く議論されており、熱が重大な問題になるケースはバッテリー内蔵のドラレコで、バッテリーの代わりにスーパーキャパシターを使っているドラレコを使えば問題ないそうです。
ただ、最近ではこの熱の問題が議論されることも少ないので、バッテリーモデルでもなんとなく熱に耐えてくれるんだと思いますが、それでもスーパーキャパシターを使っているモデルを買うのが安心ですし、あえてバッテリー内蔵モデルを選ぶ理由は無いと思います。
ちなみに僕の使ってるモデルはバッテリー内蔵ですがこの夏は耐えました。
その他の機能
最近のドラレコには衝突防止やレーンを外れたら警告音がなるなどの色々な機能がついています。
僕はその時の走行速度やGPSの位置情報を記録してくれるベーシックな機能は重要だと思いますが、ちゃんと録画ができてればそれが一番大事だと思っています。その為、他機種との差別化のために付け加えられたような余計な機能は気にしなくても良いと思います。
おすすめモデル
2024年10月現在のおすすめモデルです。
僕がおすすめするカメラは、ユーザー数が多く&アメリカのダッシュ・カムのコミュニティーから支持されている万人受けするモデルになります。
おすすめ 1.
コスパの高いモデルを付けてみようという方は前方に1つのカメラでVIOFO A129 PLUS がおすすめです。
僕のような日本人はついついメーカー名から安心できるGarminを買っちゃいそうになりますが、VIOFOはコスパの高いメーカーで侮れないです。実際に僕もこのA129の昔のモデルを使った事がありますが、VIOFOはSonyのイメージセンサーを使っているようで暗い夜でも画質もきれいです。
と言うか、認めたくない事実として、今使ってるGarmin 67Wよりも昔使っていたA129の古いモデルの方が画質も良い気がします。
もし、さらに安くと言うならVIOFO A119 V3やVIOFO Dash Cam A119 Mini 2も一定の評価を受けている機種です。いや、もう安く行こうという人はVIOFO Dash Cam A119 Mini 2で良いと思います。
おすすめ 2.
2つ目のおすすめはもうちょっと予算がある人向けで、BlackVue DR770Xです。これもカメラが1つのBlackVue DR770X-1CHというモデルとカメラが2つついているBlackVue DR770X-2CHというモデルがあります。ただ、そのくらい出すならDR970XやThinkware U1000 Plusの方が良いかもしれません。マイナスポイントとして、おすすめ1からは値段は2倍以上に跳ね上がります。
さらにその上となると、事故やトラブルがあった際のフッテージを映像証拠として残すというよりはドライビング中の映像をとる趣味的な要素に足を突っ込んできていると思います。
車に設置方法
さて車に設置する時についての情報です。
一般的な接続
まず、ドラレコの接続で一番簡単なのが車についているUSBを使いカメラに電源供給するパターンです。配線がミラーの横に付けたカメラからつる下がっていてあまりきれいではありませんが、僕は結局のところこれで十分という判断で普通にUSBを挿して使っています。
後は、エンジンをかけるとUSBから電源が供給され自動でカメラが立ち上がり録画を開始し、エンジンを切ると自動でカメラもシャットダウンします。
一つ注意点は、最近のCarPlayがついている車でUSB接続接続すると、カメラがCarPlayをPC等のコンピューターと認識して、録画モードにならず録画を開始してくれない場合があります。その為、ちょっと面倒ですが僕はシガーソケットから電源をとっています。
綺麗な配線をしたい方はハードワイヤリングする必要があります。
ハードワイヤーで接続
車内のアクセサリーを分岐したりして電源を引っ張ってくる方法です。専用のキットも販売されています。
僕は自分でつけるのが嫌だったのでディーラーに相談した結果、ディーラーが「キットを買って持ってきたら取り付けてあげる」と言われて持って行ったらなぜか取り付けてくれず、結局自分で取り付けました。理由は次の車の保証の項目で説明します。
ただ、取り付け自体は対した作業ではなく、初めての方でも YouTubeとかの情報を見ながらできるレベルのものです。
ちなみに僕が使っていたハードワイヤーキットはVIOFOのHK3 Acc Hardwire Kitでとてもポピュラーな物です。
車の保証
一般的な理解としては、ドラレコをハードワイヤーで取り付けても車の保証が無効になることはありません。ただ、取り付けた事が直接の原因で起きた電装系のトラブルは保証が効かなくなります。
が、僕もそうだったんですが、ディーラーに「車の保証が全部きかなくなるから取り付けできない」と断られるパターンがあるそうです。ただ、これは5年くらい前の話で、今では状況も変わっていると思われます。
当時、僕は車のメーカーに直接問い合わせをして「ドラレコをハードワイヤーで付けても車の保証は無効にならない」という回答をもらってからまたディーラーにお願いしたら、今度は「そんなサービスはできない」と断られた経緯もあり、今のカメラにしてからはもう面倒なんでUSBで電源確保しているだけです(笑)
SDカード
ドラレコではマイクロSDカードを使用していることが多いです。あまり小さい容量だと長時間の撮影はできませんが64GB-128GBくらいのサイズがあれば十分です。そして、大体のカメラはSDカードがフルになると古いデータから上書きしてくれます。SDカードの記録速度も最近のものであれば4kでも録画できるだけの転送速度もあるので、よっぽど安いのを買わない限りは十分です。
ただ、一応車内にずっと置きっぱなしなのでHigh Enduranceのものが推奨されています。有名どころで言うとSanDisk、Transcend、Samsungから出ています。
SDカードが壊れた?アメリカ市場に出ているダッシュカムってファイルシステムが壊れてしまう事が多く、実際にネット上でそういう報告や質問をみます。対処法としては定期的(数か月に1度)にSDカードをフォーマットする事だそうです。
最後に
日本では車を買う時にオプションでドラレコが付けられますが、僕の知るところではアメリカでディーラーが取り付けてくれるのはトヨタやレクサスくらいだった気がします。
これから状況は変わって行くんだと思いますが、やっぱり、カメラは身を守るために大事だと思います。
って、今気付いたんですがドラレコでとった映像はドラレコ取り付けて以来、この記事を書くまでほぼ一回も見てないです。ま、そもそも車の事故には会いたくないので、今後も見る機会が無い事を祈ります(笑)