コロナが始まってからはオンラインで購入した郵送物が盗まれるケースが増えたり、車上荒らしや車の盗難も増えているらしいです。さらに、最近では全米で暴動もありました。
アメリカ、どうなってるんだ。。。
うちは前々からホームセキュリティーを導入していて、ここ数カ月は郵送物の盗難の情報が良く入ってきます。そこで、今日はアメリカのホームセキュリティーについて紹介します。
スポンサーリンク
セキュリティーって何をするの?
主なセキュリティーの部類は3つあり、家の中・外を監視するセキュリティーカメラ、最近アメリカで増えてきているドアベル(日本でいうインターフォン)、そして、窓やドアの開け閉めを感知するセンサーです。
他には火事予防の煙探知機やエアコンの調温ができるサーモスタット等もあり、この辺は家電類をホームネットワークにつなげるスマートホームと呼ばれる部類に近く、契約するセキュリティー会社によって付帯のサービスや対応デバイス(機器類)の充実度は異なります。
これらの機器をPC、スマホ、タブレットや、専用のディスプレイを使用し管理します。
ちょっとここで主なセキュリティーの概要を紹介します。
セキュリティーカメラ
セキュリティーカメラはご存知の通り、設置個所の映像を録画します。
常時録画だけでなく、「モーションを感知した時だけ」や「曜日・時間帯によって」、「外出設定時だけ」などの細かい設定ができる場合がほとんどです。この辺はセキュリティー会社によって設定可能な項目は異なり、自分が意図する録画設定を100%できるかって言われれば難しいかもですが、「ま、これでいいだろう」という設定は出来るようになっています。
録画した動画は契約したセキュリティー会社のサーバーに保存され、スマホやパソコンから映像を確認できます(外出先からも)。保存期間や容量は契約内容次第で変わってきます。
うちは家の前のドライブウェイに設置して、モーション感知で録画されるようになっています。
ドアベル
ドアベルは日本でいうインターフォンです。意外ですが、最近このドアベルが普及するまでは、アメリカではインターフォンは余り普及していませんでした。
ドアベルのアンサーはスマホからするのが一般的です。また、セキュリティーカメラ同様にモーションを感知した場合やインターフォンが押されたら等の設定ルールで録画することも可能です。
アメリカではサインを要さない郵送物(ほとんどのオンラインショッピングの郵送物)は家の前にポンっと置いて行かれてしまい、この郵送物の盗難は良くある悲劇の一つです。カメラを付けても盗難を防ぐことはできないかもですが、防犯にはなります。
また、変なセールス・勧誘やドネーション等もドアフォン越しに対応できるので便利です。
ドア・窓センサー
ドア・窓センサーは扉が開いたり衝撃を感知したらアラーム音が鳴ります。外出する際に窓の閉め忘れも減って助かりますし、外出設定中にセンサーが感知するとスマホに通知してくれます。
どういう会社があるの?
まず、単にホームセキュリティーと言っても大きく分けてフルサービスとセルフサービス2つのタイプがあります。
フルサービス
日本でいうセコムのようなフルサービスのセキュリティーです。カメラの設置から設定等、何から何までセキュリティー会社の人がやってくれます。
今現在はホームセキュリティーの大手と言えばADTの一択で間違いないと思います。
セルフサービス
スマートホームの延長という形で、自分でカメラの設置や設定を行います。自分で全て行うと言っても、設定の仕方や使い方も動画の説明もあったりで意外と簡単です。
有名どころでいうと、GoogleのNest、NetgearのArlo、AmazonのRingがあります。他にマイナーなところもありますが、選ぶならこの3つから選ぶのが良いと思います。
フルサービスとセルフサービスの大きな違いは?
僕はフルサービス(ADT)とセルフサービス(Ring)のセキュリティーを2つを利用しています。2つも利用する必要あるかと言われたら無いと思いますが、とりあえず僕が感じるフルサービスとセルフの違いを紹介します。
機器の設置
フルサービスの場合はセキュリティーの申し込みをすると、サービスマンが機器を取り付けに来てくれます。
ただ、アメリカの設置業者は作業が粗いので(壁の変なところに穴開けて配線したりする)、取り付け時は一緒に立ち会って細かく指示しないと「マジか。。。」って変な取り付けされます(笑)
セルフの場合は自分で取り付けは必須ですが、取り付け自体はネットワークの知識があれば簡単です。自分でルーターを設置したくらいの知識があればなんとかなるレベルだと思います。ちなみにフルサービスで申し込んでも自分で付ける(取り付け後に移動する)ことは可能です。
ネットワークに関して無知な人はセルフだとかなりてこずると思います。
そして、ネットワークの知識があっても、サーモスタット(家のエアコンの調整する機能)の取り付けはてこずる場合があります。
アメリカあるあるの一つで、家のエアコンのコントロールパネルの配線がとても個性的な色をしていて、説明書通りの色で繋いでも動作してくれないことがあります(家は新築じゃなくてリノベする文化のアメリカは、歴代の家のオーナーの中でDIYで取り付けした人がいてそのままの変な色の配線を流用されてたりします)。
セキュリティー通知
セルフサービスの場合、セキュリティーに異常がある時はスマホに通知が行くようになっています。その後、いったん自分でカメラで家の状況を確認して、自分で警察に連絡したりします。もちろんフルサービスの場合もそのように設定できます。
が、フルサービスの場合は自動で警察への連絡もしてくれます。
うちの場合は外出設定時にセキュリティーに異常があると、いったん自分に電話がかかってくるように設定しています。そして、電話に出れない場合や、自分で家の状況を確認できない場合はセキュリティー会社経由で警察に連絡できるようになっています。
この辺、さすがフルサービスの警備会社です。で、僕がフルサービスを利用している主な理由はここにあります。
ランニングコスト
フルサービスとセルフでは毎月のコストが全然違います。
セルフサービス系の物はだいたい月10ドルくらいです。セルフの中でも価格帯がいろいろ違うのは、主にクラウドに保存するビデオの期間の違いが大きいです。また、使用するデバイスの数によって値段が変わる場合もあるようです。
それに比べて、フルサービスの場合はだいたい50ドル~くらいです。保険と同じで何だかんだ心配になったりで万が一を考えてとなると、~100ドルくらいまでは見ておいた方が良いです。
うちはセルフではRingのドアベルを使っていて、それだけなので年間たったの30ドルです。が、ADTの方は月60ドルくらいかかっていると思います。
初期費用
フルサービスの場合はプロモーションなどもあり、工事費用込みで機器類もほぼ無料でできる場合もあります。うちは、スペクトラムのセキュリティーサービスを使っていましたが、セキュリティーサービスがディスコンティニューになり、割引でADTに加入しました。それでも数百ドルはかかりました。
セルフでセキュリティーを導入する場合工事費用はかからないものの、機器を自分で購入することになるので結構バカになりません。カメラの値段もピンキリですが、いろいろ揃えるとすぐ1000ドルくらい行ってしまいます。
ま、セルフは初期の機器購入費用が高くても、3年くらい故障なく機器が動いてくれれば断然セルフの方が安いです(たぶん3年以上は余裕で動く)。
使ってみてどう?
フルサービス、セルフサービスのセキュリティーを両方使ってみて(現行で使っている)、やはり、フルサービスのセキュリティーは安心感があります。
特にADTはネームバリューもあるので、家の前にADTのセキュリティーのシールやサインを立てれるのも防犯につながると思います。
で、セルフに関しては、ドアベルだけの利用ですが機能面に関してはローコスト&手軽、そして、使い勝手としてはフルサービスのセキュリティーと何らそん色はなく、セルフでも事は足りるかなとも思います。
ちなみに、Ringは自分の住む地域の犯罪情報(郵送物の盗難、車上荒らし等)がアプリ内で活発にシェアされていて、僕自身この情報を頻繁にチェックすることはないんですが、情報はあるに越したことないし、万が一自分が被害にあったら情報をシェアできるのは良いかなと思いました。
何から始めたらよいと思う?
取りあえずという方は、まずドアベルの導入が良いです。アメリカ生活のホームセキュリティーとしてこのドアベルが一番パワーを発揮すると思います。
ドアベルは視野角も広く意外と広範囲を録画できるし、身近な犯罪である郵送物盗難には一番抑止力が強いデバイスです。そして、本体自体も200ドルあれば十分選択肢がある中で購入できるし、僕と同じRingであればランニングコストは年間30ドルしかかりません。
うちはドライブウェイにもカメラを付けていますが、正直、ドアベルだけでもドライブウェイは大分カバーできています。
後からでも必要に応じてデバイスを追加できるので、ドアベルだけじゃ十分でないと思ったら、後から死角をカバーできるようにカメラを設置したり、セキュリティーセンサーも付けると良いと思います。
機器の選定について
セキュリティー機器は主に家のネットワークを利用して管理します。その為、ルーターはマルチデバイスに対応した、今ならWi-Fi6対応の物を購入すると良いと思います。
配線
セキュリティーカメラは大きく分けて有線と無線があり、有線の場合はインターネットの線と電源の線と2つ接続する必要があります(インターネットの線で電源も確保できるものもあります)。無線はWi-Fiでインターネットに接続して、電源はバッテリーから取ります。
僕は基本的に有線で接続するのが好きなのですが、ドアベルは完全に無線の物を使っています。当初、カメラは電池を消費するイメージがあり、どれくらいで電池交換が必要なんだろうって心配でしたが、良い意味で裏切られました。ドアベルは3カ月以上使っていてもバッテリーの残量も未だフルの表示です。
なので、屋外のカメラ設置等で配線が気になる場合や、セキュリティー会社によってカメラが無線の物しかない場合等も、特に気にせず無線の物を利用しても良いと思います。
クオリティー
動画のクオリティーに関して、4KやフルHDのカメラとか、FPSの良いものをって考えてしまうかもですが、綺麗に録画して鑑賞するものでもないので、最低でも720pくらいあれば十分だと思います。実際、ADTの屋外のカメラも720pですが、特に不満はありません。って、セルフで出ているメーカーの物はその辺のスペックは十分満たしていると思います。
それより、しっかり顔を記録したい設置場所には夜間もきれいに撮れるカメラを付けた方が良いと思います(ま、ドアベルはだいたい夜もきれいにとれます)。
後書き
自分がドアベルを付けてから気にしてみるようにしているんですが、家の前にドアベル付けている人が最近は本当に増えています。
ま、正直なところ、Ringの情報版にはビデオと合わせて「郵送物が盗まれた、この人知らない?」的な情報が出ている時点でドアベルを導入しても取られるもんは取られてしまうということではありますが、もうあと何年かすれば「郵送物の盗難はビデオも残るし足が付きやすい」となって発生件数が下がることを期待しています。
いや、何が言いたいかって、ホームセキュリティー導入の敷居がぐっと下がっているので、まだ何もしていない人はぜひ導入してみると良いと思います。
それにしても、今のアメリカ、大丈夫か?って思う。