僕も最近知った話なんですが、アメリカの1セントと5セントの硬貨についての豆知識です。自分の周りの知人には言い尽くしてしまい、ブログでも紹介するに至ります(笑)
久々のブログ更新につき、何について書こうか迷ってたのでとりあえず書いてみます。
$5以上分の1セントと5セント硬貨は海外持ち出し禁止!
「へぇ~」ではなく「はっ?」って感じでしょうけど、実は15年前くらいにできた比較的新しいアメリカの法律で「1セントか5セント硬貨で$5以上(1セント硬貨なら500枚以上)を海外に持ち出すと$10,000以下の罰金か5年以下の懲役」と言うものがあります。
これ知ってました?
って、伝えたいのはこれだけです(笑)
ちょっと深堀り
ま、これだけだと記事にするのも短すぎるので、もうちょっと深堀して調べてみました。
貨幣損傷等取締法みたいのができた
日本では貨幣損傷等取締法で貨幣を損傷または鋳潰して(イツブシテ)はならないって法律がありますが、アメリカではネット上で「コインは溶かしちゃいけない 」って言う人や「 溶かしても平気」って言う人がいるようで、僕も今回ちょっと調べてる中で両方の意見を見ました。これは今までアメリカにはこういった法律がなかったのが原因のようです。
が、銅の価格が高騰した2007年あたりに硬貨を溶かして換金するのを防止する目的で、「PART 82—5-CENT AND ONE-CENT COIN REGULATIONS」という縛りができました。これにより現在は「アメリカのコインは溶かしちゃいけない 」が正しいようです。
§ 82.1 Prohibitions.
https://www.ecfr.gov/current/title-31/subtitle-B/chapter-I/part-82
Except as specifically authorized by the Secretary of the Treasury (or designee) or as otherwise provided in this part, no person shall export, melt, or treat:
(a) Any 5-cent coin of the United States; or
(b) Any one-cent coin of the United States.
で、ここで硬貨の国外持ち出しに繋がります。
アメリカ国内で硬貨を溶かすのを禁止しても国外で溶かされて換金されてしまったら元も子もありません。その為、一定量以上のアメリカの硬貨を国外に持ち出すことの制限や輸出の制限もされるようになりました。
ちなみに、1982年以降の1セント硬貨は銅が2.5パーセントしか入っていませんが、それ以前の1セント硬貨はほぼ95%以上が銅で(1857-1864年製造は87.5%)、1793-1857年に作られた1セントは銅100%のようです。
え?あれは平気なの?
アメリカにいる人や来たことある人は、「あの1セントをグルグルしてつぶすお土産のやつはどうなのよ?」って思った方もいらっしゃると思います。
ま、そもそも硬貨を溶かしてはいないものの、アメリカのコインを変形させたりする場合は日本のソレとは違い「§ 82.2 Exceptions」でゆるめな例外を認めています。
僕の理解ではeducational, amusement, novelty, jewelryのような目的で、利益を得ることを目的としていない場合は変形させたりすることは可能で、あのグルグルするのは違法ではない模様です。
後書き
ま、日本に帰国の際にたまたま1セント硬貨が500枚以上ポケットに入ってて御用となる人はほぼいないと思いますが、調べてみるといつの間にか「コインを溶かす」だの「銅の純度」だのに行きついてちょっと面白かったので紹介しちゃいました。
それだけです。
ちなみに僕は法律の専門家ではありませんので、詳細は英語の原文を確認してみてください。それでは!